新規プロダクト開発、作りすぎてしまう件
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目次
「作りすぎ」の罠
新規プロダクト開発でよく陥る落とし穴、それが「作りすぎ」である。
以前、『Google×スタンフォード NO FLOP! 失敗できない人の失敗しない技術』という本を読み、「小規模スタート」の重要性に気づいた。
開発者、コンサルタント、プロダクトマネージャーとして様々なプロジェクトに携わった私が最もよく目にしてきた失敗が、この「作りすぎ」なのだ。
小規模スタートの重要性
新しいアイデアが浮かぶと、つい全部作りたくなる。
しかし、そこで立ち止まって考えることが大切だ。
「本当に全部必要か?」
「ユーザーは実際のところ何を求めているのか?」
これらの問いに向き合い、まずは最小限に始める勇気を持つことが重要だ。
プロダクトの核心は何か?
最小限の内容でスピーディーに進めるために、そのプロダクトの核心は何か?を捉える必要がある。
また、プロダクトの核心部分を作る際、必ずしもプログラミングやシステム開発が必要ないことを理解すべきだ。
システム開発なしでの検証方法
プロダクトの核心部分は、しばしばローテクな方法で検証できる。例えば、
- 核心となる機能や概念を紙のワークシートにまとめる
- 小規模なグループに対して実験的に提供する
- フィードバックを細かく記録する
- 得られたフィードバックを基に迅速に改善する
- この過程を繰り返し、効果的な方法を見出す
具体例:学習アプリの開発プロセス
新しい学習アプリのアイデアがあるとしよう。
最初からアプリを開発するのではなく、紙のワークシートと対面指導で概念を検証する。
このアプローチにより、ユーザーの本当のニーズを把握してから開発に着手できる。
例えば、当初想定していた学習方法が実際には効果的でないことが判明するかもしれない。
小規模スタートの利点と課題
この方法は簡単そうに見えて、実は勇気がいる。
「まだ完成していないのに見せるのか?」という不安もある。
しかし、そこを乗り越えると、素晴らしい発見がある。
ユーザーの行動をリアルタイムで観察でき、思わぬニーズを発見できるのだ。
プロダクト開発の本質
プロダクト開発の本質は、ユーザーとの対話にある。
それはシンプルに、プロダクトはユーザーが使うものだからだ。
一方的に作って「はい、どうぞ」ではなく、少しずつ作ってはユーザーに確認し、改善していく。
そうすることで、無駄な開発を避け、本当にユーザーが欲しいものを作れる可能性が高まる。
小さな一歩から始まるプロダクト開発。
それは時に遠回りに感じるかもしれない。
しかし、ユーザーの声に耳を傾け、少しずつ形を変えていく過程こそが、本当に価値あるものを生み出す道筋だと思う。