人は考えたとおりの人間になる - ある一節との出会い

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ある日、知人にお勧めされた一冊を探していたところ、Amazonには在庫がなく、メルカリで手に入れた。
『人は考えたとおりの人間になる』という本だ。
本全体を通して共感する部分が多いのだが、特に27ページに書かれた一節が心に深く残っている。
今回は特別な解説も説明もせず、ただシェアしたい。

人は、自分の置かれている状況を熟慮し、自らをつくり上げている「法則」を根気よく探し出す努力をすることで、「賢い支配者」になれる。
「賢い支配者」になった人は、能力を正しい方向に向け、実りの多い問題に神経を集中できる。
これこそまさに「高い意識」を持った支配者の姿である。
このような人間になるには、自分自身の中にある思考の法則を探し出せばいい。
これはそうむずかしいことではない。
ただ、自分という人間を分析、応用し、また自らの経験を生かせばいいのである。

出典:ジェームズ・アレン著『人は考えたとおりの人間になる』田畑書店 2019年1月24日

この言葉とは、まるで長い時を経て出会うべくして出会ったかのようだった。

言葉というものは不思議だ。
失敗や成功を重ね、多くを学び、そして時には忘れることで、経験は私たちの中で熟成されていく。
その過程で、圧縮された言葉の意味は、少しずつ、その人だけの特別な味わいとなっていく。

30歳になった今、この言葉たちは、まるで旧友のように感じられる。
それは不思議なものだ。
経験を重ね、世界との関係性が深まる中で、同じ言葉でも、まったく異なる深さで心に響いてくる。

それは急いで到達できるものではなく、ゆっくりと、その人だけの味わいを帯びていくもの。
この言葉が持つ美しさを、今、ただ静かにシェアしたい。